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JRの客室乗務員になるためには

就活生へのアドバイスAdvice

JRの客室乗務員になるためには

企業研究

 鉄道事業において、観光列車関連は集客も順調であり、それぞれの客室乗務員が果たす役割も大きい様です。今後はJRの客室乗務員にどのようなことが求められていくのか…そこに焦点を当てて考えたいと思います。

目次

業界の背景
新しい付加価値
おもてなし
まとめ

業界の背景

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 日本の新幹線・特急列車は、食堂車を持たない編成が多く、ワゴンサービスで列車内を巡って飲食品を販売する車内販売員が業務を行うケースが増えています。また、航空業界との競争が激しくなり、サービスの向上の一環として航空機の客室乗務員を意識した乗務員が採用されるようにもなってきました。新幹線ではこのことが成功を収めており、観光列車でも客室サービス専門の乗務員がつくことが多いのが現状です。特急列車でもグリーン車などの特等席では、専門の乗務員が付くこともあるほどです。観光列車の車内販売が好調な一方、都市間を結ぶ特急列車の車内販売は姿を消しつつあります。その原因は、コンビニ・駅の売店で事前に飲料やお弁当を購入する乗客が増えていることで、車内販売のニーズが減っているからです。
鉄道事業は赤字続きの状態が続いています。JR各社は不動産などの多角化事業で、何とか営業黒字を維持している状態なのです。鉄道事業の収益改善は最も重要な課題であり、あらゆる観点からコストの見直しが必要だと言えます。この様な状況下、採算が取れない列車で客室乗務員の廃止を決断するケースも増えています。JR九州では、ソニックなど全ての特急列車の客室乗務員廃止を検討している様です。赤字が続く鉄道事業の収益改善のため、人件費を削減するのが狙いでしょう。

新しい付加価値

 収益改善の対策として、JR各社では様々なサービスを開始しています。いずれのケースでも客室乗務員の果たす役割は大きなものになっています。2014年の7月から運行を開始した山形新幹線の観光列車“とれいゆ つばさ”では、列車内で足湯が楽しめるサービスを始めました。温泉気分を手軽に味わえるということもあり、お酒・おつまみ等の売上も好調の様です。
JR北海道では、2015年度末の北海道新幹線開業を控え、札幌駅で客室乗務員によるPR活動を8月に実施しています。当日は客室乗務員が浴衣姿でホームに立ち、特急列車の発着時に見送り・出迎えを行いました。また、北海道新幹線開業のPRパンフレットやJR北海道オリジナルの北海道新幹線飴などを配布しています。
JR九州では、新しい観光列車“或る列車”の運行を大分県で始めています。車内に足を踏み入れれば、高級ホテルや社交クラブと間違うほどの空間が広がるのが魅力の1つです。列車内で楽しめるスイーツは、著名シェフである成沢由浩氏が監修し、九州の旬の食材を使ったコースを堪能できます。価格設定が高いイメージはありますが、“自分へのご褒美”として利用するお客に人気を博しています。

おもてなし

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 鉄道業界で近年躍進を続けているのがJR九州です。JR九州にとって、魅力的な観光車両と客室乗務員のおもてなしは、どちらが欠けても成り立たないと言えるでしょう。ソニック・かもめの外観を見ても分かる様に、ただの移動手段の枠組みを超えて乗客に感動を与えるのが狙いの1つでもあります。こういった列車に客室乗務員が乗っていないと、その雰囲気も半減することになるのです。JRの客室乗務員に求められることは、今まで以上の今までにない“おもてなし”を提供し続けていくことであると言えます。

まとめ

 航空業界のCAからヒントを得て、JRの客室乗務員のサービスも多様化しています。これからの鉄道業界は、客室乗務員にかかっているのかも知れません。今後、更なる新サービスが増えてくることも見込まれており、鉄道業界から目が離せない状況が続きそうです。