就活面接で自慢できること・自己PRの仕方
- 面接
就活生のほとんどがぶつかるの壁の一つが「自己PR」。自分にしかない、人に自慢できることなんて無いし、何をアピールすれば良いのか分からない。そんな人に向けて、自分の良さを面接官に伝える方法を私の経験から伝えたいと思います。
■他人にはない「珍しい経験」なんてなくても良い
自己PRと聞くと自分を売り込むための話をすれば良いのだなと思うかもしれません。実際、就活生の多くは今までの人生で人に自慢できる経験を探すために頭中を駆け巡らせ、必死に答えを導き出そうとします。ただ、これでは自己PRに使えるエピソードを作ることは難しいでしょう。学生が珍しい経験だと思ったことは、10年も20年も長く生きている面接官からすれば大抵の話は自慢できることではありません。海外支援のボランティア活動をしていた、起業をした、バイトリーダーを務めていたなどの話では何百、何千と就活生を面接してきた起業の方からすれば決して珍しくはないです。
面接官の立場になって考えてみてください。例えば、「私は世界一周を大学2年の時にしました。だから行動力には自信があります」と就活生が面接でアピールをしたとします。この時、なぜ世界一周をしようと決意したのか?そのためにお金はどうしたのか?面接官は世界一周に至ったその行動力が気になり、質問してくる可能性が高いです。
しかし、本当は友達に誘われたからだとか、お金は親が全額出してくれたなど、行動力が感じ取れない動機では逆にマイナス評価につながりかねません。自慢できる話をテーマにすることに囚われすぎて、アピールしたい自分の特徴が全く現れていない内容を話そうとすれば必ず墓穴を掘って失敗に終わってしまいます。
ならば、どうすれば良いのか。自分の一番の強みと思える特徴が現れたエピソードを相手に伝えればいいのです。そして、この機会に自己PR=自慢できることと認識をしている人はその考えをやめることをお勧めします。
■大事なことは自分とはどういう人間かを伝えること
自慢できる話を自己PRに盛り込むのをお勧めしないのには理由があります。
面接官は就活生の武勇伝を聞きたいのではなく、就活生がどういう人間であるのかを知りたいのです。就活生の人間性を見極め、一緒に働きたいと思える学生を採用したいというわけです。私自身、面接の時に自分のエピソードを盛って自慢話のようにアピールしたことがありました。そんな私に対し面接官は質問どころかピクリとも反応をしてくれず、次の人に順番が変わってしまいました。
結果はもちろん失敗に終わり、あっけなくお祈りをされました。理由は間違いなく、等身大以上の私の自慢話に面接官が気分を悪くしたからだと思います。その面接を機に自分らしさが何であるかを考え直し、それに基づいたエピソードを話すようにしました。すると、面白いことに面接を受ける企業のほとんどが私の自己PRから様々な視点で質問をしてくれるようになり、私も無理をせず素の自分で伝えることができるようになりました。
始めの自己PRは自慢のできる経験をもとに作成し、失敗に終わりましたが、考え直した新しい自己PRの方は全くと言っていいほど普通の経験をもとに作り、面接突破に至りました。この経験は一概に私だけではなく、多くの就活生が経験をしたことがあるでしょう。まずは、自分がどういう人間であるのかをはっきりさせるために自己分析をぬかりなく行うことを始めてみてください。必ずその努力は面接時の自信にもつながります。
■自己PRの作り方
実際に自己PRを作る上で私が色々な人にアドバイスを受け、心がけていたことを紹介します。
- まずは自分がどういう人間かを簡単にアピール
「自分は○○という人間です」という部分にあたります。後に続く話を面接官に聞いてもらうためにいかにここで興味を惹かせるかがポイントとなってます。
- 結果に至った「過程」を短く、簡潔に、わかりやすく
先の例で言えば、「世界一周をした」というエピソードの結果の過程ではどういった苦難や壁にぶつかり、それを乗り越えてきたのかを話すことです。面接官はこの過程の部分で就活生の人間性を見極めようとするのでこのポイントは最も重要であるといえるでしょう。
- 自分の強みが企業でどう活かせるのかを述べる
ここまでアピールをしてきた自分の特徴はどう活かせるのか。ここで、企業分析と自己分析をどれだけしっかりと行ってきたのかが分かります。
注意して頂きたいのは、面接官が質問をする隙すらない完成度の高い自己PRを述べてしまうことです。面接官は短い時間の中で就活生を見極めるため、完璧すぎる表現は逆に嘘をついていると疑われてしまいます。あるいは丸暗記してきたのかと怪しまれ、逆にマイナスポイントになりかねないのです。もちろん完成度の低すぎるアピールはもっとダメです。
大事なのは自分らしさが伝わるアピールの仕方で、入社してからいずれ活躍してくれるなと思って頂けること。決して背伸びをしたアピールやでっち上げた話を自慢話のように話さないようにしましょう。
■まとめ
就活は常に不安と焦りがあるかと思います。しかし、自分自身で必要以上にプレッシャーを与えている場合がほとんどです。他の人と差別化を図るために話を大きくしようとしすぎて、自慢話をすることばかり考え、結果、正解が分からなくなる。気付かない内に不安を自分で煽ってしまっているのです。そうならないためにも自分らしく、堂々と就活を楽しむ気持ちを忘れずに過ごす事が大事だと思います。