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現役CAが考えるキャビンアテンダントになるために必要なこと【大学・身長制限・スクール】

就活生へのアドバイスAdvice

現役CAが考えるキャビンアテンダントになるために必要なこと【大学・身長制限・スクール】

アドバイス

キャビンアテンダント(CA)になるには有利な大学はあるのでしょうか。また、身長制限は存在するのか、面接突破のためにスクールに通った方が良いのか、就活生が気になる疑問について、外資系航空会社に勤める現役CAがお答えします。

 

 

Q.キャビンアテンダントに有利な大学はありますか?
A.特にありません

 私自身、有名な大学ではなかったので、そこは非常に気になるポイントでした。まず採用試験の集団面接で一緒に面接を受ける事になった子が誰もが知る大学だったのでそこでまず気後れ。もう一人の子も名前の通った国立大学。しかし次の面接で有名大学の子を見かける事もなく入社後も会っていません。もう一人の国立大学の子は最終面接でも入社後もとてもいいお付き合いが出来ました。周りの同僚を見ていて確かに皆が想像するような所謂「有名大学」や「お嬢様大学」出身者も多いことは多いです。しかし、それは、たまたま会話の中で判明することが多く敢えて「大学どこ?」という質問をする事はほとんどありません。キャビンアテンダントという仕事をする上で「学歴」はさほど重要ではないからだと思います。確かに傾向としてキャビンアテンダントを多く排出している大学も存在しますが、往々にしてそういう大学は航空業界に限らず多方面で多くの優秀な卒業生が活躍しており、キャビンアテンダントもその中の1職業に過ぎないのではないかと想像します。社内を見回してみるとキャビンアテンダントほど出身大学が多岐にわたっている職種も少ないという印象です。他の職業より「学歴差別」は少ないと思われます。

大学名よりも幅広い教養を身に着けることの方が大事

 では、大学では何を勉強してもいいのか?私がこう聞かれたら「はい」と答えます。大切なのは、大学名よりも学生の頃から様々な分野に興味を持ち、きちんと自分の「知識」として蓄積することです。私が実際、フライトをするようになって一番の後悔は「どうして学生時代にもっと勉強しておかなかったのか」という事です。
 私達がお相手をするお客様は、職業はもとより性別、国籍、人種、宗教、考え方、教養、知識、等々、本当に様々です。キャビンアテンダントになるには「英語学科がいいのでは?」とよく質問を受けます。しかし、英語が話せるだけでは十分ではありません。英語ならば英語の成り立ち、英国や米国等英語圏の歴史や文化等に精通した上での「英会話」であり、真の意味でのコミュニケーションだと思います。英語はその「ツール」でしかありません。また、各宗教によっては、宗教的にタブーとされている食材があります。その信者の方用の専用の食事を機内では準備しますが、その背景も各宗教で様々。私も大学の一般教養で「宗教学」の単位を取ったにも関わらず、単位を取っただけで知識として覚えていませんでした。機内で「礼拝」をされるお客様に出会い、世界中で宗教絡みの悲しい戦争が起こるのを目の当たりにして、お恥ずかしながら社会人になって再び「宗教」に興味を持ち書籍等で勉強しなおしました。
 ある時、ファーストクラスで明日「○○会議」に出席されるという国会議員とご一緒しました。昨夜のニュースで話題の会議でした。きっと、キャビンアテンダントになりたての頃の私だとまともにお相手が出来なかったと思うのです。

Q.身長制限はありますか?
A.存在するが、それが全てではないです

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 私は、身長160cmです。学生時代の同級生や街中でそれほど自分の事を「背が小さい」とは意識していませんでした。それが、キャビンアテンダントとして入社してまず同期の中で「新人訓練」を受ける事になった時、周りの同期の背の高いことにびっくりしたのを覚えています。中には180cm近くて制服のエプロンが既成のサイズでは合わずに特注になった子も。そんな環境では、身長160cmの私は同期の中では「チビ」の部類に入ってしまったのです。これまでの人生で背の順に並んでもどちらかというと後ろのほう、誰かと並んで歩いても女性同士では見上げる事は少なかったはずなのに、否が応でも「キャビンアテンダントの身長制限」を意識せざるを得ない状況です。本当に実在するのか、身長制限?その後、訓練を終えて多くのキャビンアテンダントと触れ、実際の飛行機で仕事をするうちに私なりの答えが見つかりました。
 ある日、A先輩とフライトでご一緒しました。私よりちょっと上の小柄な先輩です。いや?!よくよくみるとちょっと小柄ではありません!!キャビンアテンダントの世界では「チビの部類」だった私より肩を並べると下じゃないですか。A先輩と出会って「キャビンアテンダントの身長制限はあるのかな?」という疑問も沸いてきました。でも、小柄なA先輩をよく観察していると、お客様に対しては勿論、同僚にもとてもよく気が効く「素敵な先輩」の見本のような方でした。これでもし「身長制限」だけで不採用だとしたらとても勿体無い、流石、人事部もよく見抜いたな!と感心したのでした。

背が低くても「光るもの」があるならマイナスではない

 しかし、A先輩がよくぼやいていたのが「私、背が低いから出発前の安全確認で物入れのふたを閉めるのが辛くて、辛くて」「ギャレー(飛行機の台所)の作業台も高くて」という事でした。確かに機内の物入れは160cmの私でもギリギリ届く高さです。おまけに大きな荷物が入っているので片手で押し上げるのは、本当に辛いです。今、立場が上になった先輩は後輩に「手伝って」と言いやすくなったみたいですが、新人時代は「本当に誰にも助けて」と言えずに辛かったそうです。
 日本で使われている飛行機の多くは、アメリカやフランス製。外国人サイズにあわせてあると何事も大きいのです。あくまでも私の憶測ですが、そんな外国製の職場で働く事が求められるキャビンアテンダントは必然的に「日本人の平均より大きめ」だったのではないでしょうか?
A先輩のように小さくてもキャビンアテンダントとして採用されて、今では、後輩のお手本となって活躍されているキャビンアテンダントもいます。決して「背が低い」だけで不採用という事はないでしょう。「キャビンアテンダントの身長制限」は公に何cmと公表はされていませんが、A先輩のように背が低いことを差し引いても是非うちのキャビンアテンダントに!と思わせる「キラリと光る物」がないといけない。逆を言うとそういう方なら「背が低い事」もマイナスではないという事です。

Q.エアラインスクールに通った方がいいのか?
A.時間とお金に余裕があるならば

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 エアラインスクール、キャビンアテンダントコース、航空専門学校、名前は様々ですがキャビンアテンダントを目指す方なら一度は気にされた事があるでしょう。「スクールは通った方がいいですか?」必ずといって良いほど質問されますが、端的に言えば「時間とお金に余裕があるならば」だと個人的には思います。授業にサークル、ゼミ、アルバイト、ボランティア、留学など学生時代はやりたいことが盛りだくさん。同じ時間とお金を費やすならば、旅をして見聞を広める、本を読んでみる、ちょっと贅沢な食事に出かけてみる、というのも一つの近道だと思うのです。
 周りの同僚を見渡して「スクール経験者」がどれほどいるかというと、それほど多くはありません。勿論、ゼロではなく通っていて某業界雑誌のスクール広告欄で「○○○内定」と顔写真付で掲載された人もいれば、全く通わずに内定をもらった人も普通にいます。よって「必ずスクールに通わないと合格できないか」というと答えは「No」です。キャビンアテンダントになって時々スクールのHP等を拝見すると「ミールサービスの実習風景」や「機内アナウンスの練習風景」まで行われており、さながら新人訓練のようで驚かされます。そこまでやる必要があるのだろうか?というのが正直な感想です。仮にそこがどこかエアラインの採用に直結しているとしても、実際、入社すれば「新人訓練」が待っているわけでそこで習得すれば十分であり、航空会社からすれば、それよりももっと学生時代に経験して欲しい事がたくさんあるはずです。社会人になってからでは経験出来ない事を学生時代に経験して、人間としてより深みのあるキャビンアテンダントになって欲しいと願わずにいられません。

就職予備校とエアラインスクール

「キャビンアテンダントにもなりたいけど、他の業界も受けてみたい」「キャビンアテンダントも気になる」という方も多いのではないでしょうか?そういう方には「就職予備校」「就活塾」と呼ばれる就職活動生の為の「就職支援サービス」を利用するのも一つの選択肢だと思います。エアラインスクールよりも比較的費用が安い事と一緒に通う仲間達も色んな業界を目指している学生や様々な業界出身の講師が多く、自分にない考え方や価値観に触れる事が出来ます。また、女性が多く全員が同じ業界を目指エアラインスクールよりも男性もいる「就職支援サービス」だと気軽に学生同士で相談、愚痴が言いやすいのも特徴でしょう。また、「自己分析」を重ねていく上で本当はキャビンアテンダント以上になりたい仕事が見つかるかも知れません。その時もいかようにも「方向転換」出来ます。そういう意味では、「まだ、迷っている」段階ならば、そういうサービスを利用するのも一つの選択肢として考えるとよいでしょう。