企業研究に使えるサイト「しょくばらぼ」とは?就職倍率の調べ方を伝授!
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高校受験、大学受験では「倍率」を意識して勉強されていたかと思います。
一方就職活動は各社の倍率が公表されておらず、ブラックボックス化しているため企業選びの際に倍率を意識したくとも「なんとなくの人気度」しか指標がありませんでした。
そう、2018年までは…。
2018年に厚生労働省が作成した「しょくばらぼ」というサイトにはお宝が詰まっています。
意外と知られていないこのサイト、就活生超必見です。
目次
■「しょくばらぼ」とは
就活生のみなさま、突然ですが「しょくばらぼ」をご存知でしょうか?
「しょくばらぼ」は2018年9月に一般公開された職場情報総合サイトの通称です。
諸外国を真似て厚生労働省が若者・女性・高齢者・障害者等、様々なニーズを有する働き手が、様々な観点から企業の職場情報を横断的に検索・比較できるWebサイトを満を持して立ち上げたのが本サイト…なのですが、知名度はいわずもがな。
企業側は職場情報を開示することで自社のPRもできますし、求職者側はそうした情報を公開しているクリーンな企業を見つけることができます。
(厚生労働省のサイトなので労働局を通じて沢山の企業から情報が集まる、という仕掛けになっています。公式情報なのでデータの信憑性も非常に高いです。)
企業と求職者としょくばらぼそれぞれの位置づけ(厚生労働省リーフレットより)
「こんな神ツール、世の中はなぜほうちしていたの?」
と本記事を読み終わったら心の中でつぶやくことでしょう。
ではもう少し具体的に「しょくばらぼ」の中身を見ていきましょう。
■「しょくばらぼ」の使い方
「しょくばらぼ」のリンクはこちらです。約10万社の企業の情報が掲載されています。
https://shokuba.mhlw.go.jp/
この「検索BOX」に企業名を入力して検索します。
ここではIT企業最大手、富士通を検索してみましょう。
正式名称で検索するのが一発で見つかるコツです。
(「富士通」だけだとグループ会社も表示されてしまうため、探すのがやや手間になります)
そうすると以下の通り企業名が表示されます。
企業名をクリックすると、企業情報が表示されます↓
まずは一般的な情報ですね。企業規模や事業概要等。ホームページへのリンクも掲載されています。
では下にスクロールしていきましょう…。
お!早速ありましたね。「採用における男女別の競争倍率」という項目があるのが分かりますか?
男性の採用倍率は15.3倍、女性は7.9倍と記載があります。
これは「男女で就職差別をしていないですよ」ということを証明するために用意された項目ですが、富士通の場合は男性の方が女性よりも倍率が高く、「逆男女差別では?」という声がいつか上がるかも、しれません。
…ということは置いておいてこのように就職活動における倍率を確認することが可能です。
富士通の場合は注意書きで「新卒自由応募採用における倍率(2023年4月入社者実績)」と記載しているので、皆様が挑戦される新卒採用の倍率と捉えていただいてまったく問題ありません。
しかし、中には注意書きをしていない企業もあり中途採用(キャリア採用)も含めた倍率にしていたり、様々なケースがありますのであくまで参考程度に確認するようにしましょう。
その他にも勤務実績に関する情報も掲載されています。
(豆知識)
ちなみに平均残業時間には育児や介護等による短時間勤務の方も含めて算出しているケースがほとんどです。
公表されている数字+10時間程度と捉えましょう。
富士通はちゃんと(注)で「すべての雇用管理区分を含む」と白状していますね。清々しいです。
こうした丁寧に情報を公開している企業は好感が持てますね。
他にも有給休暇取得率や育休取得率等、各種データを掲載しています。
あとは国の認定制度を取得できているかどうか等も確かめることができます。
いかがだったでしょうか?就職倍率だけでなく、普通に企業分析でも使えますね。
志望理由の一つになるようなこともこの情報から見つかるかも、しれません。
ぜひ利用してみてください。
■各社の就職倍率
せっかくなのでその他、幾つか各社の就職倍率を見ていきましょう。
食品メーカーは倍率が高いと噂ですがどのくらいだと思いますか?
「食品メーカーだけを受けるのは危険だ」という話がよくありますが、↑の通り100倍を超える会社もあります。
食品メーカーだけを20社受けるとすれば「倍率50倍以上の会社を20社受けて1社受かる可能性」を皆様がどう捉えるか、ですが客観的に厳しいと言わざるを得ないでしょう。
一方で倍率が低い業界もあります。
住宅設備機器メーカー最大手のLIXILでも倍率は5倍程度です。
全ての企業が情報公開しているわけではないですが、このように暇つぶし程度に自分が興味のある企業・業界を検索してみると意外な発見があるかもしれません。
情報公開があまりに少ない業界は…注意が必要かも、しれません。。。
■倍率のカラクリとポートフォリオ構築について
ちなみに人気企業と思われる富士通が15倍だったのは採用人数が数百人と多いのも理由の一つです。
食品メーカーは採用人数が少ない傾向があるので同じ数受けても倍率は上がります。
だとすると倍率が掲載されていない場合は「採用数」が一つの目安となります。
倍率や採用数を意識して受ける企業をリストアップし自分が安心して活動できる企業ポートフォリオを構築しましょう。
自分の実力に応じて何倍であれば安心できるのか、よく考えた企業選びをお勧めします。
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