「資格」を取りたい就活生必見!難関資格を突破した筆者が語る勉強のヒント
- アドバイス
志望する業界や企業に関連する資格を取りたい、希望する職種に役立つ資格を取りたいと考えている就活生に向けて、社会保険労務士など難関資格を突破した筆者が、資格勉強のヒントをお伝えします。
目次
❶テキスト+問題集(過去問)など1種類に絞る
❷テキストの精読は意外に効率が良くない
➌過去問を解くことがとても大事
❹過去問は回転が勝負
❺忘れることは当たり前
❻すき間時間を活用する
❼テキスト、問題集をコンパクトにカスタマイズ
❽スケジュール管理と見える化
❾難問に気を取られない
❿自分を信じる
プラス1 楽しみながら学ぶ
・「資格」は取得した日が出発点
・「資格」取得によるリスキリングを
1.資格と就活、コスパを考える
資格の勉強についてお伝えする前に、「資格と就活の両立ができるか」は前提として考えてみてください。
就活中はやるべきことは山積みです。
限られた時間の中で、ESや面接などそれぞれの精度を上げるために効率的に進めていく必要があります。
例えば、簿記1級をめざして勉強時間を増やした結果、「就活まで手が回りません…」となったら本末転倒です。
取得したい資格があるならば、就活が本格化する前の時期から、資格の勉強に取り組みましょう。
2.「資格」取得に向けた勉強のヒント
「資格」取得を考える学生の皆さんに、または今後の人生の中で参考にしていただきたい「資格」勉強のヒント10か条をご紹介いたします。
❶テキスト+問題集(過去問)など1種類に絞る
資格にもよりますが、一般的に勉強のベースにするものはあれやこれやと手を広げずに、まず同じシリーズのテキスト、問題集(過去問)など1種類に絞った方が良いです。
それらに書き込みをするなどして、汚してもよいので1つの問題集を使いつぶしましょう。
❷テキストの精読は効率が良くない
「資格」のテキストを1ページから、分からない言葉を調べながら読んでいると、なかなか先に進みません。
いつの間にか前のページに逆戻りしていることも。
そうなると、やる気が段々しぼんできます。
テキストは取り急ぎ概要を知るために、章、単元毎に通読をしてみたら、早速過去問にあたっていくのが良いでしょう。
➌過去問を解くことがとても大事
過去問はまさに実際に問われたその資格の「論点」の宝庫ですので、早期に取り組むことで学ぶターゲットが明確になります。
「過去問は過去に1度出た問題だから2度と同じ問題は出ないのではないか」
筆者は「資格」の勉強を始めた当初、そんなことを考えていました。
その頃の私に、今の私が答えるとすると「同じ問題は再び出ることもあるし、少しずつ姿かたち、切り口を変えながら出るものだよ」と答えてあげたいと思います。
なぜなら、資格の範囲にある大事な論点は無限にあるものではないからです。
1度出題したから、もう出さないということになれば資格試験は成立しないのではないかと思われます。
過去問の有効活用のためには、解答の解説をしっかり読むことです。
例えば、「正しいものはどれか」という択一式問題で、その解説を通じて正しいものと間違っているものの違い・差が理解でき、自分でも説明できるようになると、知識が血肉となったと言えると思います。
❹過去問は回転が勝負
「同じ問題を何回もやって意味があるのか」
学び始めの頃の私は、このようにも考えました。
その頃の私に逆に問うとすると「では、一度解いただけで、その問い・論点を理解しただろうか?正しい答えの仕方が記憶に定着しているだろうか?」ということです。
人間は忘却する動物でもあります。「資格」の内容にもよりますが、試験日までに正しい答え方ができるよう、何度でも繰り返してください。
科目が多い「資格」の勉強は「皿回し」をうまくすることにたとえられ、ひとつの科目のお皿(記憶)を回しながら、別の科目のお皿(記憶)も落ちないように回していく。
すなわち、複数科目を順番にまたは並行して学習しながら、1回転、2回転と繰り返す学習(回転学習)で知識の定着をはかります。
❺忘れることは当たり前
❹で述べましたことに関連しますが、同じ問題を繰り返しても忘れていることが多いと、嘆きたくなります。
でも、忘れるのは当たり前だと思い、嘆くヒマがあったら繰り返し学習をしてください。
少しずつでも、記憶の歩留まりがよくなってくると思います。
また、複数の科目がある「資格」であれば、繰り返し学習により、科目を横断して「芋づる式」に関連知識が増加していくこともあります。
「芋づる式」に記憶できた知識は、記憶をたどりやすく忘れにくいものです。
筆者は「これでもか」「これでもか」と繰り返すことから「これでもか」学習法と呼んでいました。
❻すき間時間を活用する
私たちの普段の生活の中で、学生であれ、社会人であれ、自由にできるまとまった時間(面・線の時間)というのは意外に少ないものです。
一方、通学・通勤時間などの移動時間や授業の合間、仕事の休憩時間などスポット(点)の時間は日々の中にまさに点在しています。
こうした時間数を集計するとわかるように、すき間時間を学びの時間にあてられれば大きな効果をもたらします。
最近は、スマホで学ぶ資格のアプリもあり、これはすき間時間に利用しやすいですね。
❼テキスト、問題集をコンパクトにカスタマイズ
❻で述べたすき間時間を活用するためには、分厚いテキストや問題集は不向きです。
出版社さんは推奨されないと思いますが、筆者は分厚いテキスト・問題集の場合、大きな章、または科目毎に背表紙部分をカッターで切り離してコンパクトにして活用していました。(ボンド閉じの場合です。糸閉じだと難しいです。)
切り離したパーツは100均で購入できる製本テープで補修すれば、ポータブルなマイ・オリジナルテキスト(または問題集)が出来上がります。
これをすき間時間に取り出しては、繰り返しながめたり解いたりしていました。
❽スケジュール管理と見える化
「資格」取得には必要な時間軸があります。
受験日から逆算してどれくらいからスタートするのか、科目毎の勉強スケジュールをどうするのか、などオリジナルのスケジュール表を作ってみるとよいです。
スケジュールには簡単でもよろしいので、A科目の問題集を○月○日に1回終了、などと記録をしてください。
こなした科目の回転記録として、マトリックス表をつくっても良いと思います。
2回、3回と回すうち、その記録が増えていくわけですが、それはそのまま記憶の定着を意味します。「見える化」をすることで、モチベ-ションアップにもつながりますね。
社会人になった時の業務計画策定や目標管理にも役立ちますので、是非取り組んでみてください。
❾難問に気を取られない
過去の問題を繰り返すうち、たまにしか出ない論点であり、かつテキストなどでもあまり触れられていないような問題が出ることがあるのに気づきます。
問題集には、執筆者が但し書きをしてくれていたりしますが、試験には「これは難問」と言われる問題が含まれています。
これが解けなかったり、理解が難しかったりすると、出題範囲への心配が生じるのはもちろん、にわかに自信を喪失し、「大丈夫だろうか」と思ってしまうことがあります。
ですが、このような難問を気にして、マニアックなジャングルに迷い込まないようにしてください。
基本的な問題とその応用問題が間違いなく出来るようになることこそ重要で、合格レベルに達する秘訣と言われています。
❿自分を信じる
筆者もそうでしたが、勉強がうまくいかないときは、自分自身の記憶力、能力が信じられなくなる時もあるかもしれません。
そんな時でも、そもそも学ぼうと思い立った自分をほめてあげながら、学習している自分をひたすら信じて上げてください。
「凡事徹底」という言葉がありますが、繰り返し取り組んだことで、学んだことがいつのまにか自分の知識として深く脳に刻まれることがあるのだと思います。
そういえば、筆者がある試験にのぞんだ時も、忘れていた記憶が戻ってきた、まさに「天使が舞い降りた」瞬間があったことを思い出しました。
プラス1 楽しみながら学ぶ
「資格」の勉強において、楽しみながら学ぶことができるかというと、これはなかなか難しい心の持ちようであると思います。
それでも、覚えるべき事柄を遊びの要素を取り入れて記憶する工夫をすると、リラックスしながら学ぶこともできます。
筆者が「キャリアコンサルタント」学科試験受験の際、覚えるためにつかった文章を恥ずかしながらご紹介いたします。
「スタン・ハンセン、グレート東郷が4Lサイズのおむ(6)つ、着ると?」というものです。
これは心理学者のハンセン氏が統合的人生設計において人生の4L(仕事、学習、余暇、愛)と6つの課題を示すと共に、キャリアをキルトに例えたことを覚えるために使った短文です。
「ハンセン」「とうごう(統合)」「4L」「おむつ(6つの課題)」「キルト」というキーワードを押さえるために作りましたが、意味には無理があります。
それでも、格闘技好きの筆者は、「スタン・ハンセン」、「グレート東郷」という、体格のよい昔の2人のプロレスラーが4Lサイズのおむつを着る(はく)と言って試合をしたら?などと思い浮かべながら覚えることができました。
皆さんも是非、遊び心で自分だけのストーリー、語呂合わせを工夫して、楽しみながらする記憶法に取り組んでください。
3.「資格」について大切な最後の2点
これも当たり前のことなのですが、大事なことなので最後に付け加えておきたいと思います。
(1)「資格」は取得した日が出発点
「資格」をがんばって取ると、取得したことで満足してしまうケースがあるように思われます。
専門知識のエビデンスですので、それはそれでよろしいのですが、「資格」は試験時点で持っていた知識の証明でしかないことも事実です。
実務に活かすためにも、法改正・制度改正や社会環境の変化に対してアンテナを広げて、常に知識・スキルを更新していくことが求められます。
(2)「資格」取得によるリスキリングを
今、世の中ではリスキリングという言葉がはやっています。
「新たな分野や職務で新しいスキルを習得すること」です。
「資格」もその生涯にわたるリスキリングの輪の中の重要な位置を占めていると思います。
「資格」を知り、その目的に照らして、自分の人生にどう取り入れるかについて考えながら、読者の皆さんも取り組みを進めていってください。
陰ながら、応援しています。
最後に、筆者の好きな言葉を記させていただきたいと思います。
インド独立の父・マハトマ・ガンディー氏が語ったとして伝えられる言葉です。「明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ」
「就活塾キャリアアカデミー」では、「資格を取得すべき?就活の準備をすべき?」といった就活相談をはじめ就活のあれこれについて、10年以上にわたり、数千人の学生さんと接してきた経験・ノウハウをもとに、人事経験をもつ講師がアドバイスするとともにあなたが納得の内定を勝ち取るための充実したサポートをいたします。
まずはぜひ「無料説明会」にお越しください!
また、キャリアアカデミー発行の「『納得の内定』をめざす就職活動1冊目の教科書 2025」には、効率の良い時間の使い方など、就活生の皆さんが知りたい就活のノウハウがつまっていますので、こちらもご参照くださいね。
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この記事の著者:就活塾キャリアアカデミー 講師
大手小売企業に勤務。入社後の営業・人事・総務などのキャリアの中で、
実務に活かす知識の習得を目指し、「資格」取得に取り組む。
試験合格した「資格」は、社会保険労務士、CFP(ファイナンシャルプランナー)、
【旧】宅地建物取引主任者(現在は、宅地建物取引士)、知的財産管理技能検定2級、
第二種衛生管理者、販売士1級、消費生活アドバイザー、国家資格キャリアコンサル
タント、産業カウンセラー、メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅰ種など。
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